補助金は、申し込めば必ず受かるわけではありません。
「せっかく書いたのに落ちた」を防ぐには、コツがあります。
この記事では、採択率(受かる割合)を上げる5つのポイントを、中小企業の社長向けにやさしくまとめます。
そもそも採択率って、どのくらい?
採択率は、補助金の種類や公募の回によって大きく変わります。
最近の数字を、いくつか見てみましょう。
- 小規模持続化補助金(第15回):通常枠の採択率は51.1%(申請23,365件・採択11,928件)。創業型は37.9%
- ものづくり補助金(21次・2026年1月発表):採択率は34.1%(申請1,872件・採択638件)。およそ3社に1社
持続化補助金の通常枠は、回によって3割〜9割と幅があります。
「半分くらいは受かる」回もあれば、「3社に1社」という厳しい回もあります。
だからこそ、出し方の工夫で差がつきます。
採択率を上げる5つのポイント
① 事業計画は「具体的に・数字で」書く
いちばん大事なのは、事業計画の中身です。
「がんばります」ではなく、何をどう変えるかを具体的に書きます。
- 今はこう(現状)→ これをやって(取り組み)→ こう良くなる(効果)の順で書く
- 売上や客数は、できるだけ数字で示す
国(中小企業庁)も「計画を作る責任は事業者自身にある」と言っています。
社長が自分の言葉で書いた計画が、いちばん伝わります。
② 加点(かてん)項目を、最低2つねらう
多くの補助金には「加点項目」があります。
これは、条件に合うと審査で点が上乗せされる仕組みです。
- すぐ取れる:パートナーシップ構築宣言、賃上げ(賃金引き上げ)の表明 など
- 時間がかかる:経営革新計画(都道府県の承認に1〜2か月)、事業継続力強化計画 など
加点は最低2つを目安に、早めに準備しておくと安心です。
※加点の中身は回ごとに変わります。申し込む前に、最新の公募要領で確認しましょう。
③ 商工会・商工会議所、認定支援機関に早めに相談
1人で抱え込まず、相談先を使いましょう。
無料で相談できる窓口があります。
- 商工会・商工会議所:持続化補助金の相談や書類づくりを手伝ってくれる
- 認定経営革新等支援機関(国が認めた中小企業診断士・金融機関など):事業計画づくりを一緒に進めてくれる
持続化補助金では、商工会・商工会議所が出す「事業支援計画書(様式4)」が必要です。
この発行の締め切りは、申し込みの締め切りより前に決められています。
早めに相談するのが、いちばんの近道です。
④ 公募要領を読んで、審査の目線に合わせる
公募要領(こうぼようりょう)は、その補助金の説明書です。
「何を重く見て審査するか」が書かれています。
- その取り組みに、新しさや工夫があるか
- 計画に無理がなく、実行できそうか
- お金の使い道が、目的に合っているか
審査の目線に合わせて書くと、ぐっと伝わりやすくなります。
⑤ 締め切りに、余裕を持つ
ぎりぎりに出すと、書類の不備で落ちることがあります。
時間がないと、計画も薄くなりがちです。
- 様式4など、本締切より前にある「事前の締切」に注意
- GビズID(電子申請に使うID)の準備。プライムの取得には日数がかかる
「1週間前には、ほぼ完成」を目標にすると安心です。
やりがちな「落ちる理由」3つ
逆に、落ちやすいパターンも知っておきましょう。
- 計画が抽象的(「売上を伸ばす」だけで、やり方がない)
- 条件に合っていない(対象でない経費を入れている)
- 締め切り直前で、書類がそろわない
どれも、早めの準備で防げます。
まとめ
- 採択率は制度・回で変わる。持続化は5割前後、ものづくりは3割台の回も
- 事業計画は、具体的に・数字で書く
- 加点項目は最低2つ。早めに準備
- 商工会・認定支援機関に早めに相談(様式4の締切に注意)
- 公募要領を読み、締め切りに余裕を持つ
採択率は、ちょっとした準備で変わります。
受かったあとの流れは、こちらの記事でまとめています。
「うちの会社でも受かるかな?」と思ったら、まずは条件を確認してみましょう。
※採択率や加点項目、締め切りは、補助金や公募の回によって変わります。最新の情報は、必ず各補助金の公式サイト・公募要領でご確認ください。